佐久穂中学校で第3回総合テストが終わった。
一般的に中学3年生は高校入試があるため、
2学期に4回ほどの総合テストを行い、
そのテストの様子で、志望校を決めることになる。
もちろん、3学期に入ってからもテストはあるが、
そこで学力が上がったとしても、
志望校に合格できるだけの学力がついたとは一概には見なされない。
しかも、基本的には回が進むごとにテストの難易度は増す傾向にあるので、
3学期のテストの点数が急激に上がることは、ほぼない。
普段は中学校の先生がオリジナルでテストを作成するのだが、
中学校としては、高校受験の形式や難易度に慣れてもらうため、
そして、他の中学校との差異を知るために、
業者テストを使用することはよくあることだ。
そして大抵の場合、
業者テストは中学校の教師がつくるテストよりも難易度が高い。
理由は簡単で、
業者テストは高校入試をベースとして作成される上に、
目の前の生徒をイメージするすべがない。
逆に言うと、学校の教師はテストを作成する際に、
どうしても、現実的な生徒のレベルや、
自分の授業で重要だとしたところを意識してしまうから、
そこに焦点があたったテストになりやすい。
業者テストにはそれがない。
さて、佐久穂学習倶楽部の部員の話を聞いていると、
どうやら今回の佐久穂中学校の理科の平均点が、
なんと30点ほどらしい・・・。
問題を見てみたが、
私が推測するに業者テストで、
なおかつ難易度は高めなのは確か。
でも、さすがに平均点が30って・・・と思う。
これを読んでいる人は驚かれるかもしれないが、
私の中にはそれほどの驚きは・・・実はない。
さすがに・・・とは思っても、
高校受験を意識して作られたテストならば、
どこの中学校でも、特に人口が少ない地域の中学校では、
よくおこりうる事態だからだ。
さすがにそのテストそのものは載せられないので、
参考までに、
昨年度の長野県高校入試の理科の問題の1つを載せておく。
最近の高校入試に興味がある人は、
少しやってみるといいかもしれない。
たった5問でA4用紙1枚を使う。
おそらく読み始めて、うわぁって思って、
途中で読むのをやめてここを読んでいる人がほとんどではないか。
最近の、特に長野県の高校入試の問題というのは、
見てもらったら分かる通り、やたらに言葉が多い。
つまるところ、
総合的な理解と表現力がめっぽう重視される傾向が見られる。
少し説明を要する。
まず、我々が理解している問題というのは、
言葉がまずあって、それが疑問形になっていて、答えを書く・・・
というものである。
そこに必要なのは言葉が何を問うているのか?という理解と、
その問に的確に答える知識である。
ところが最近の問題はちょっと違う。
それが言葉が多い理由になるのだが・・・。
まず、言葉があって、それが状況を説明するものになっている。
理科の場合がわかりやすいので例を上げると、
状況とは、実験とか、観察とか、さらにそれらの考察とかを指す。
その後、その状況を把握した上で、その状況の本質を見出す。
何がわかる実験・観察なのか?とか、
その実験・観察の数値的な理解はどうか?とか、
それらがどんな自然原理や法則に基づいて現れているのか?とか・・・。
その上で、さらに言葉が覆いかぶさってくる。
この言葉は、疑問の形で書かれている・・・すなわち問題だ。
その問題の解答部分にさえも、
文章の中で、
四角やかっこ抜きになっている言葉を答えたり、
選択肢が文章によって構成されていたりしている。
さらなる言葉の理解を必要とするパターンも非常に多い。
そして、それらの言葉を理解した上で、
正答にたどり着かねばならない。
長く書いたが、余計わからなくなったかもしれない。
私なりの解釈を一言で言えば、
情報の収集・分析をした上での、
知識と知識の繋がりを問うている問題が多い・・・
ということだ。
がんばったわりには、
とても一言になっていないのが口惜しいところだ・・・。
いずれにせよ、
あと1・2回ほどの総合テストで、
自分の志望校に関わる学校側のアドバイスは決まる。
ここで、今の自分の足りないところ、
つまり、
言葉の理解が不足している
という自覚があるならば、
寸暇を惜しんでレベルアップをはかるしかない。
四の五の言っていても、
時間は公平に経過していくし、
何かをしなければ、変化が生じるわけがない。
ある高校1年生が中学3年生に語ってくれた教訓。
財布をため息を付きながら見返しても、
お金が増えていくわけではない。
お金を増やす行動しか、すべきことはないんだよ。
だそうだ。
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